たむの音楽日記

作曲家を目指す田舎の学生です👩‍🎓

統計学011

詩を書いてみました

 

 

統計学

最低気温が昨日より5度低いと
雪マークのついた
今朝の天気予報

 

友達図手に聞いた
君が入院したって
いてもたってもいられず
家を飛び出した

 

電車に揺られながら
君のことを考えた
どうして君なんだろうと

 

君じゃなくてもよかっただろう
他の誰かでもよかっただろう
統計学に足を引っ掛けたのは
君だった

 

車内に響く叫び声
女の人は膝をつき
カバンの中から財布が
無くなったと言った

 

あいつだ!」と指を刺された
ピンクの財布を持った人
扉が開いて走り出すも
駅員に押さえつけられた

 

どうしてあいつじゃないんだ
こんな人間が生きるんだ
統計学よ足を止めろ
…あいつにしよう

 

君は意外と元気そうで
斜め前を見て呟いた
「あの子の方が辛いんだ」と
管の多い女の子

 

人生は不平等だ
君も彼女もあいつも僕も
愚かさが考えを歪める
人生は不平等だ
君は嘆きもしないのに
僕は僕は僕は…